血液に入った酸素の大部分は赤血球に含まれるヘモグロビンと結合して存在しています。
そしてその結合度は酸素分圧によって変わり、酸素分圧とヘモグロビンの酸素飽和度との関係を示す曲線を酸素解離曲線といいます。
曲線はS字型になっており、酸素飽和度が大きいときは酸素とヘモグロビンとの結合は強く、飽和度が小さいときは結合が弱いことを表しています。
ようするに酸素がたくさんある所ではヘモグロビンは酸素を離しませんが、酸素が足りない所では酸素を離すということです。
この仕組みにより効率よく酸欠状態の場所に酸素が供給されます。
また酸素分圧の他にも酸素とヘモグロビンの結合に影響を与える因子があります。
血液のpHの低下、血液温度の上昇などにより酸素とヘモグロビンの結合は弱まります。
ここ2,3年位前から炭酸水が健康に良いと注目されていますが、それは血液のPhの低下と関係があります。
炭酸水を飲むと二酸化炭素が吸収され血液に運ばれます。
そして二酸化炭素は血液に溶け水素イオンが放出され血液のPhが低下します。
すると酸素とヘモグロビンの結合力が弱まり血液から酸素が放出され、細胞は酸素を十分に取り込むことができエネルギーをつくりだしやすい身体になるそうです。
Phの低下により酸素とヘモグロビンの結合力が弱まることを『ボーア効果』と呼びます。
また炭酸は血管を拡張し血流を促進する作用もあるので冷え性にも効果があるそうです。
二酸化炭素は炭酸水を皮膚に直接つけることによっても身体に取り入れることができるそうなので、手や足などが冷えやすい人は直接炭酸水に手や足を浸してみるのもいいかもしれません。